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2016年7月13日水曜日

オヤイデの切り売りヘッドホンケーブルHPC-24W発売開始!





オヤイデの切り売りヘッドホンケーブルHPC-22WやHWS-22、HWS-20が販売終了になってからはや2年ほどは経ちましょうか。これはひとえに古河電工のPCOCC/PCOCC-A導体の生産終了にともなう止むを得ざる生産停止で、ほんとは続けたかったんです。そして、いまなお、これらのケーブルに代わるヘッドホンケーブル切り売り品が市場にあるようでないのが現状で、みんな困ってるんです、オヤイデさん!

ちなみにHPC-22Wはオヤイデの完成品ヘッドホンケーブルHPCシリーズに多用されてましたし、 HWS-22、HWS-20はガレージメーカーのヘッドホンケーブル業者さんをはじめ、自作派ユーザーに好まれて使用されてました。HWS-22とHWS-20はHPC-22Wに比べて安価で、かつ柔らかくて取り回しが優れていたので、その点も人気の秘密だったのでしょう。




先々月にはHPC-26QUADという4芯スターカッドタイプの高級切り売りヘッドホンケーブルを発売しましたが、これはいかんせんメートル当たり3,000円台と高額。HPC-22Wは発売当時720円+税、HWS-22、HWS-20は300円+税でしたからね。お金に糸目をつけずにヘッドホンリケーブルを造るならHPC-26QUADは最高です。ここまで音質に拘ったヘッドホンケーブルはないくらい、私が徹底的に素材と構造に注力して設計しております!極めて繊細かつ高解像度、ワイドレンジで、癖無くフラットバランスにヘッドホンに信号を送り続けてくれる、しかも柔軟で取り回しがしやすいという。

オヤイデが最近展開するHPSCシリーズというヘッドホンケーブルには、実質的にHPC-22Wの後継ケーブルであるHPSC-22Wが使用されているのですが、これは残念ながら切り売りの予定はないのです。というのもこのケーブル、最外装にシルクの編みチューブを被せていまして、これがいかんせん伸び縮みして切り売りしにくいというか、買った後に一般の人が加工しずらいので、切り売り単売はしないことにしたのです。

個人的にはHWS-22とHWS-20を導体はなにか適当なものを用いつつ、あの質感そのもので復活させたく、社内で復活の話が出てはいますが、まだ未定なのです。





 そこで出ました!いきなりです!じゃやじゃじゃーん、オヤイデ電気の切り売りヘッドホンケーブルHPC-24Wです!

導体102 SSC(AWG24 0.2sq ,19/0.12)
絶縁材 PFA(フッ素樹脂) 介在 綿
シールド102 SSC(スパイラルシールド)
外装シース TPE(オレフィン系エラストマー)
外径 3.5mm
シースカラー 白および黒の2色
オヤイデ電気秋葉原店、オヤイデオンラインショップ限定販売品
シースには現状刻印無し

HPC-22Wと基本構造は同じで、ワンサイズというか、導体量を22AWGから24AWGに下げて、外径も4mmから3.5mmまでサイズダウンしたのがHPC-24Wなのです。そしてなにより、銅線の材質がPCOCC-Aから102SSC導体に代わったことも大きいです。102SSCケーブルを聴くと、PCOCC-Aが曇ってもこもこに聴こえるくらい、102SSCのクリアーな質感、解像度、音抜けの良さはピカイチです。ちょっと細くなったので、取り回しもじゃっかん良くなってます。0.5ミリ細くなっただけなのにずいぶんと取りまわしは変わるものです。ただ、この手のケーブルは細いより太いほうが頑丈で高級感があるというマニアも多いので、細けりゃいいってもんでもないのですが、3.5mmならとてもバランスが良いのです。




HPC-24Wは様々な用途に使えます。3.5ミリというケーブル径はちょっと太めのヘッドホンケーブルで、少し高めのヘッドホンに付属しているようなケーブルと同じくらいなので、例えば付属の直出しケーブルとそっくりそのまま交換することも可能かもしれません。実際にはノギスでいまあるヘッドホンケーブルのケーブル径を測って、3.5ミリなのかどうなのか、検討してから交換するなら交換してみてください。音はきっと良くなるはず。




あとはオーソドックスに着脱式ヘッドホンケーブルの自作ですね。実際に3パターンほど作ってみましたよ。


いま流行りと言えば、バランス式ヘッドホンケーブルです。プラグをざっくりと挙げてみました。

NC3MXX-B ノイトリック製3極XLRプラグ XLR3極2個出しバランスケーブル用
NC4MXX-B ノイトリック製4極XLRプラグ XLR4極1個出しバランスケーブル用
(オヤイデオンラインショップに載ってませんがオヤイデ秋葉原店では売ってます。)
XXR2 ノイトリックカラーリング赤 取り寄せ品
P-285T オヤイデ電気製TRSフォーンプラグ
アンフェノール製カラーブーツ  P-285Tのケーブル引き出し口にぴったりはまります。
HD800用プラグ ゼンハイザーHD800に適合するプラグ
HD650用プラグ ゼンハイザーHD650に適合するプラグ 
P-3.5Gφ4 オヤイデ電気製3.5ステレオミニプラグ



 こちらはHD650プラグ。太いほうにコールド、細い電極にホット線を繋げます。私の場合、青線をホット、白線をコールドにしました。青と白のうちどれをホット、どれをコールドにするかは特に決まりはなく、個々人で決めればよいことです。


HPC-24Wは2芯シールドタイプのケーブルなので、左右にHPC-24Wを1本ずつ使って、中の2本の線をそれぞれホットとコールドに使用。シールドはフロー ト、すなわちどこにもつながない、あるいはアンプ側のXLRプラグやTRSプラグのグランド極にはんだ付けして落としてやるとよいでしょう。XLR3極XLRプラグの場合、1番グランド(アース)、2番がホット、3番がコールドです。シールドを落とした方がいいか、落とさない方がいいかは難しいところですが、私は落とした方がS/Nがよくなるように思います。シールドは基本的にヘッドホンアンプ側のみで落とす事になります。シールドがどこにもつながっていないと、シールドに溜まったノイズ成分の逃げ場が無く、信号に悪影響を及ぼし、音を濁す原因になるからです。これはピュアオーディオにおけるRCAケーブルや電源ケーブル、そしてスピーカーケーブルなどで、2芯以上のシールドケーブルを使う場合にも当てはまる事です。一方、シールドはどこにもつながずフロートさせた方が良いという評論家もいらっしゃるので、私のような片端シールド落しが絶対というわけではないです。

取り急ぎ以下に、3パターンの作例を挙げておきます。みなさん、HPC-24Wを使って創意工夫、ヘッドホンケーブルを自作してみて下さいね。きっと純正品より格段に音が良くなる事に驚くはず。そして、完成品のメーカー製のヘッドホンケーブルに比べて数分の一の費用でそれと同等かそれ以上の性能、音質が手に入る、これぞ自作の醍醐味!




TRS-3.5mini バランス型ヘッドホンケーブル(P-285TP-3.5Gφ4使用、TEAC UD503バランス出力-SONY MDR-Z7バランス接続用)




XLR3-HD650 バランス型ヘッドホンケーブル(NC3MXXB-HD650用プラグ、XLR3極バランス出力-ゼンハイザーHD650バランス接続用)



XLR4-HD800 バランス型ヘッドホンケーブル (NC4MXXB-HD800用プラグ、XLR4極バランス出力-ゼンハイザーHD800バランス接続用)





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