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2015年8月24日月曜日

ジャズ喫茶メグ パワーアンプ保護カバー新調!


これは吉祥寺のジャズ喫茶メグのステージ脇にあるパワーアンプの背面あたり。

 前回のブログでは、3月中旬に行ったジャズ喫茶メグの電源配線やり替えを掲載しました。今回は3月下旬に行ったメグ第二期電源配線やり替え、およびパワーアンプ保護ラックの新調について。

2 月に寺島さんから依頼を受けた、メグのパワーアンプ用保護カバー。メグにはジャズのライブがほぼ毎日催されており、ミュージシャンが演奏する楽器や備品 を、ステージ両脇にあるアンプに粗っぽく放り投げることが幾度となくあるそう。ステージ付近に荷物の置き場所がなく、ミュージシャンが荷物の置き場所に窮するのもわかるのですが、アンプの裏面にモノを放り投げられて、アンプやケーブルが痛むこともしばしば。しかし、抜本的な解決策を見いだせないまま今日に至っていたわけです。

3月上旬のメグ電源やり替えの後、作業を一通り終えたときに、どうしたらアンプやケーブルの破損を防げるかの話になり、寺島さんと店員さんと話し合った結果、アンプをテーブルのような脚付きの板で覆い、それもアンプの背面まで覆う奥行きの長い板で、ということになりました。で、誰が製作するかということになり、オーディオラックの自作経験がある私に白羽の矢が立ったわけです。


メグでは現在、エソテリックのA-70、あるいはフェーズメーションのMA-1000を使用中。



A-70は幅250mm×高さ219mm×奥行き430mm。 写真は1台ですが、モノラルなので、メグでは2台使用です。



MA-1000は幅247mm×高さ224mm× 奥行き426.6mm。

寺島さんの要求事項は、メグの現在の設置スペースに置けるサイズの保護カバーで、アンプを背面の端子部まで覆い、放熱を妨げないためアンプ上面に15cm以上の隙間を設け、メンテナンス時にアンプそのままに手前にカバーを引き出せ、かつ見栄えの良いもの。


寺島さん的には、私が以前製作した自作オーディオラックのデザインをえたく気に入られ、ぜひこんな感じで!というご要望。ステンレスパイプの支柱が黒いボード部分とちょうどよいコントラストを成していて、それがお気に召されたようです。

このラックはご覧の通りに、1段1段個別になっていて、



実際には、これ作るとなるとかなりの経費と時間がかかるので、どうしたものかなぁと考えた末、赤い矢印で示しているラックの下部に敷いていたボード部分をメグのアンプ保護カバーに転用しようと思い付いたわけです。


このボードは600mm x 450mm x 30mmのサイズ。2007年当時、オーディオラックの棚板の見栄えを調整するために、ラックとセットで使うためにラックと同時製作したものです。

これを上下2枚の計4枚使って、間にステンレスのパイプを取り付け、見た目も用途的にも寺島さんの要求に応えるものにしようと言うわけです。こ のボードは、今から8年前の2007年に製作。いまはなき広島のスピーカークラフトショップ「マキゾウ」にカットと塗装を依頼したシナアピトン積層合板製。マキゾ ウにカットしてもらった600mm x 450mm x 15mmのアピトン材を2枚重ねし、木口をシナテープでふさいで、マキゾウに再び送り、ウレタン塗装してもらったものです。このボードと同時製作したラッ クはすでに私のオーディオシステムから外され、現在は寝室でタンス代わりに使用。ボードも使い道が無いので、ラックに重ねて保管してあっただけなので、メ グの保護カバーに転用できるなら本望です。


まず、ボードに支柱取り付け用の穴を空けます。この写真は以前、このみじんこブログでも書きましたが改めて掲載します。

穴を空け終わったボード。5本の支柱を立てるための土台を取り付けるネジ穴です。

東急ハンズで買ってきた支柱取り付け用の32mmパイプ対応の土台部分(ソケット)。

これをボードにネジ止めします。

さらに32mm径のステンレスパイプを土台に嵌めます。


その際、あらかじめ接着剤を土台に塗っておき、土台とパイプを接着固定します。接着強度が強いものとして2液性エポキシ接着剤を選びました。セメダインのSG-EPO EPO008というもので、これも東急ハンズで売ってます。

パイプはそのままだと響いて音質に悪影響を及ぼしそうなので、何かを充填したいところです。砂でもコメでもいいのですが、以前の工作で使ったポリプロピレンのペレットが余ったいたので、それを使うことにしました。このペレットはユザワヤで服飾用の充填材として売られているものです。

ペレットをジョウゴでパイプに流し込みます。これでパイプの鳴きが治まります。

ペレットはこんな感じでパイプに入りました。合計長さ36cmのパイプ20本を埋めるのに、1kg入りのペレットを計5袋使いました。ということは保護カバー1台当たり2.5kgほど消費、パイプ1本あたり250g充填されたことになります。これでパイプのカーン カーンという鳴きが、ピタッと治まります。たぶん音質的にもいいはず。この天板の上にオーディオ機器を乗せることがあった場合に関してですけどね。

続けて脚部になる板を貼り付けて一昼夜硬化を待ちます。

構造はアンプの設置ボードが独立して、それをカバーするように保護カバーが被さるようにしました。設置ボードと脚部の板は、もともとのオーディオボードをのこぎりでカットして利用。

これをメグに搬入します。メグの会会長の中塚氏に私の自宅まで来てもらい、車に保護カバーを乗せてメグの近くまで行き、台車に載せ替えてメグに搬入。

ボードにアンプを乗せ、保護カバーをかぶせれば設置完了。メグのステージの左わきにひっそりとたたずんでいる猫の置物を上に乗せてみました。

メグのスピーカー、アバンギャルドのDUOの脇の空間に、ちょうどいい塩梅に収まっています。これでアンプの上にモノが投げつけられてもだいじょうぶ。耐荷重は分かりませんが、人ひとり乗ったくらいではびくともしません。

この日は、保護カバー設置のついでに、先日の電源配線やり替えの際に設置した、アンプ用の電源ケーブルを抜いて、代わりの電源ケーブルに入れ替えました。前回、設置していった電源ケーブルは長さがやや長すぎだったので、短くするために一時会社に引き上げることに。切りつける間使ってもらう臨時の電源ケーブルに取り換えたました。

ハッベルのL型プラグが付いたものが今回取り外し切り詰め予定の電源ケーブル、臨時で取り付けるのがオヤイデのP-037/C-037を取り付けた電源ケーブル。両方ともTUNAMI V2を用いています。P-037/C-037+TUNAMI V2の組み合わせは、写実系電源ケーブルの推奨組み合わせとして福田雅光先生が好まれて使用されています。


ステージ中央、ピアノの裏面の様子。オヤイデのMTB-6と、DFZ3222K鋳鉄ケース自作タップ。これは前回から変わりなく、電源ケーブルをP-037使用自作電源ケーブルに交換。

パワーアンプA-70の裏面。以前の保護カバー無しの端子部むきだしに比べて格段に安全性は増しました。

ピアノ裏の様子。床にはTUNAMI V2が複数本うねっています。ピアノと壁との隙間は40cmくらいでしょうか。


この狭い空間には容易に人は立ち入れません。私は体が細いのでするすると入っていけます。

ラックを設置した3月下旬のこの日は、夜7時からティムデパラビッチーニ氏が来日してクリアオーディオのリニアトラッキングトーンアームやEARのアンプの試聴会が開催される日。ヨシノトレーディングさんのイベントです。その準備時間にご一緒させていただいて保護カバーの搬入となりました。保護カバーの設置後、その上に座られるパラビッチーニ氏。保護カバーがちょうど椅子代わりになっておりました。


保護カバーはイベントの際、ステージ中央に引き出して、横並びに2台並べ、このようにオーディオラックとしても使えます。これは4月下旬に開かれたメグジャズオーディオ愛好会の様子。2月に中止されたオヤイデ電気の試聴会のやり直し試聴会の模様です。保護カバーを台座に、その上にメグ常設のクライナのオーディオラックを重ね置き。いままでイベントの際、参加者には見えにくかったデモ用のオーディオ機器。今回の保護カバーのおかげで従来より40cmほど高く設置することが可能になり、参加者からもデモ用機器が見えやすくなりました。

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