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2013年3月25日月曜日

FF-20で自作RCAケーブルを作ってみよう!その1

さて、先日のみじんこブログで紹介したFF-20を今度はRCAケーブルに仕立ててしまおうという無謀な企画。この硬い屋内配線用Fケーブルが、はたしてRCAケーブルになど使えるものなのか否か?仮にRCAケーブルに出来たとして、その音は如何に?ということでやってみました!

使うRCAプラグはオヤイデ電気秋葉原店で売っている台湾AEC製のRP-214ZARh。2個1組で1,764円の手頃なRCAプラグです。見た目もご覧の通り、とても美しい。電極部がロジウムメッキで、カバーはニッケルメッキです。

RP-214ZARhのカバーを取った状態。プラス/マイナスともにハンダ付けのこのRCAプラグ、何が特徴かと申しますと、開口径が10.3mmと大きなこと。幅10.2mmのFF-20がそのまますっぽり押し込めるのです。 ちなみに今回の工作では、RCAプラグに設けられたケーブル固定ネジは使いませんでしたが、ケーブルとの接合部に後述する熱収縮チューブの被覆をしない場合は、ケーブル固定ネジでケーブルを固定する必要があると思います。

 FF-20の端末を剥く工程を撮影しわすれたので、いきなりRCAプラグへのFF-20のハンダ付け工程から。まず、FF-20の導体に予備ハンダをします。他に開口径の大きなプラグとしてフルテックのFP-120F(R)やトモカ電気のRCA PLUG(LARGE)がありますが、前者は高価であり、今回のコストパフォーマンスを重視したRCAケーブルにはもったいなく、後者は造りがちゃちいのでパス。
 太い単線なのでハンダ小手の熱が伝わりにくく、やや苦労しましたが、やってやれないことはありません。ご覧の通り、黒い被服をかぶった導体側を20mmほどとして、これをプラス線とします。一方、白い被服をかぶった導体側を8mmほどとし、これをマイナス側にあてがいます。別に黒をマイナス、白をプラスにしても構いません。要はRCA両端で同じ結線になっていれば良いのです。

FF-20をRCAプラグに差し込みます。RCAプラグのピンの内部電極に黒い被服をかぶった導体を、白い被服をかぶった導体をRCAプラグのピン電極以外のどこかにハンダ付けするため、位置合わせをします。先端が細いラジオペンチなどを使って位置を矯正してあげるとよいでしょう。そして、マイナス側をハンダ付けします。これも太い単線が故に一苦労しますが、しっかりとハンダを流します。



 ついで、プラス側のハンダ付け。ピンセットなどで単線を押さえつけて、位置がぶれないようにしてハンダを流してやるとよいでしょう。


 ハンダ付けをし終えた状態。見た目を気にしない人は、もう一方端にもRCAプラグをハンダ付けすれば完成です。仕上げに凝りたい人は以下の工程を参考にしてください。

 ケーブルの見た目を美しく仕上げるため、以下はメッシュチューブの被覆工程です。まず、メッシュチューブ端末をライターなどであぶり、ばらけないようにします。

片端のハンダ付けが終わったところで、化粧のためにメッシュチューブを被せます。


今回用いたのは高密度PETチューブ6mm。前回のFF-20スピーカーケーブルのときに用いたのと同じです。 私は高密度メッシュチューブの仕上げの美しさと、音の引き締まり効果が好きなので多用していますが、世の中には様々な色のメッシュチューブが存在するので、みなさん好みのメッシュチューブで仕立ててみて下さい。

ハンダ付けが終わった RCAプラグのところまでメッシュチューブを通します。

そして、手でメッシュチューブを反対側にしごき、メッシュチューブをケーブルに密着させます。

RCAプラグを取付けた端末を定規代わりに、まだハンダ付けしていない端末側において、メッシュチューブが必要とされる位置を割り出し、余分なメッシュチューブを切り落とすべく、カッターでメッシュチューブに少し切れ込みを入れます。

メッシュチューブを再度ケーブルから少し抜き取り、さきほど入れた切れ込み位置にハサミをあてがい、余分なメッシュチューブを切り落とします。 メッシュチューブの切り口はさきほどと同様に火であぶってばらけないようにします。

メッシュチューブをずらした状態で、RCAプラグをハンダ付けした側のケーブルの根元に両面テープを巻き付けます。 両面テープの銘柄は問いません。

両面テープを巻き終えたところ。一重で構いません。 

両面テープの剥離紙を剥がしたところ。 

両面テープの上にメッシュチューブを被せ、手で押さえつけてメッシュチューブを固定します。

固定を強固なものとするためにフッ素樹脂テープを巻き付けます。これは念のためであって、ここまで徹底してやらなくてもいいかもしれません。

 熱収縮チューブを被せて補強します。熱収縮チューブにはニシチューブの10mmを用いました。ニシチューブはちょっと高価ですが、仕上がりが奇麗で、肉厚で頑丈。私の好きな熱収縮チューブです。

 メッシュチューブの弛み防止とメッシュチューブの端末を隠す意味合いもあります。


 メッシュチューブがヒートガンの熱で溶けないよう、湿らせた布巾などでメッシュチューブを覆いながらヒートガンを使うのが、奇麗な熱収縮チューブのかけかたのコツです。いや、私もよくやってしまうんですよ。横着して湿らせた布でメッシュチューブを保護せずに、大丈夫だろうと思いつつヒートガンで熱収縮チューブをあぶっているうちに、メッシュチューブを溶かしてしまうことが。

ヒートガンでニシチューブを収縮させたところ。 熱収縮チューブはお湯では収縮出来ません。ドライヤーでも熱量が足りず不可。ライターではススが付いてしまったり、収縮がまだらになるので不可。小さな収縮チューブならターボライターやポケトーチでも構いませんが、大きな熱収縮チューブを奇麗に仕上げるには、素直にヒートガンを使いましょう。ヒートガンは高価ですが、ケーブル工作には必須の工具です。これからケーブル工作を志す人は、悪いことは言いません、1台買っておきましょう。私はハッコーのNo.883を愛用していますが、値段が安くて小型で取り回ししやすいプラジェットミニもおすすめです。

RCAプラグのカバーに干渉しないよう、余分な熱収縮チューブをカッターでカットします。

RCAプラグのカバーをかぶせたところ。さて、ここまで述べた要領で、反対側のRCAプラグも取付けて、FF-20 RCAケーブルの完成となります。

完成したFF-20使用自作RCAケーブル。掛かった材料代は1mペアで9,000円程度かな。 もし、このRCAケーブルが、これに数倍する高額なRCAケーブルを凌駕するとしたら魅力じゃありませんか!

FF-20使用自作RCAケーブルと比較試聴したのは、手持ちのRCAケーブルと、オヤイデの主要RCAケーブルたち。さて、どんな結果が待っているのか?続きは次回に!

2 件のコメント:

  1. FF-20見たいに太い単線でもRCAケーブルになるんですね。

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  2. 曲がりにくいですけど、導通と強度さえ保たれればRCAケーブルに仕立てられます。ぜひお試しください。

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