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2010年8月21日土曜日

季刊オーディオアクセサリー138号本日発売じゃ!


音元出版の季刊オーディオアクセサリー138号が本日発売になります!
今回のみどころはずばり、旬の音本舗福田屋(297-301ページ)のメッシュチューブ比較試聴と、PCオーディオ関連の特集記事(PCオーディオスクランブル)、それに「電源強化プロジェクト2010」と題した電源周りの特集ですね。
144-145ページには、「オーディオみじんこ観察日記」改め、「みじんこ通信」が掲載されています。2回目となる今回おお題は、「電源ケーブル自作のススメ」と題して、私の電源ケーブル自作への想いや、電源ケーブル自作のお勧め組合せ、オヤイデ電気製電源プラグ・IECコネクターの音質傾向などを述べています。ちなみに「みじんこ通信」はオヤイデ電気の広告で、オヤイデの製品について多く述べているのですが、スタンス的には「オーディオみじんこ観察日記」を継承しています。


目次はこんな感じ。
電源強化プロジェクト(195-213ページ)は、田中伊佐資さんのコンセント19種類比較試聴や、編集部編の電源クオリティアップの方法や、山本博道さんのコンセントベース試聴、福田雅光先生の電源タップ・電源ボックス比較、小林貢先生のクリーン電源批評などで記事構成されています。電源アクセサリーの最新情報が満載なので、電源好きは一度目を通しておくのがいいかと。


さらに目次はこんな感じ。

で、メッシュチューブ比較ですが、福田先生のご依頼でオヤイデ電気秋葉原店で売っているメッシュチューブから(こことかこのページにあるやつ)、7種類見つくろってお送りしました。意外だったのはナイロンスリーブ(ナイロンメッシュチューブ)の音質評価が85点と最高点だったこと。

ナイロンメッシュの音の評価については先日、福田先生とお会いした時にも直接聞いたのですが、「あの黒くて柔らかいチューブ(先生が試聴した時点では、どれが何というチューブか、お知らせせずにお渡ししてます。)が一番音がよかったんだけど、とにかくケーブルに通しにくかったよ」とおっしゃっておられました。

私も電源ケーブルなどでナイロンスリーブを使用したことがある(オーディオみじんこ自作電源ケーブルNo.85 Ballista)のですが、PET樹脂製などの一般的なメッシュチューブに比してナイロンスリーブはふにゃふにゃしていてコシが無く、ケーブル端末に角があると引っかかりやすく、手でしごいても膨らみにくく、ケーブルにとても通しにくかったと記憶しています。また、完成後も丁寧に扱わないと繊維がほつれてきます。ただ、音は良いようですから、ケーブル自作派の皆さん、一度使ってみてくださいね。

ナイロンスリーブは、SFチューブやFLチューブに代表されるPET樹脂系メッシュチューブが登場するまでよく用いられていたメッシュチューブなのですが、PETチューブが登場して以降、作業性の悪いさや耐久性が劣る(ほつれやすい)ことなどから、需要が減っていました。現在、秋葉原でナイロンスリーブを扱っているのはオヤイデ電気とタイガー無線くらいです。なお、オヤイデ電気ではφ6/10/15/20など複数の大きさのナイロンスリーブを扱っています。

なぜナイロンスリーブの音がよいかと言うと、微細なナイロン繊維が振動を効果的に吸収してくれる、ナイロンスリーブの有する柔軟性が音質上ちょうど好ましい、ケーブルに適度に密着するなどの要因が推察されます。

なお、ナイロンスリーブは先にも申した通り、ケーブルに通しにくく、何かに引っかかるとそこから繊維がほつれてきますので、丁寧に扱いましょう。綺麗に通すコツは、ケーブルの端末を予め何らかのテープを巻きつけ、綺麗に角を付けることなく滑らかに保護して、ケーブルを通す時にナイロンスリーブが引っかからないようにすることです。

いま思えば、福田先生からメッシュチューブ提供の依頼があったとき、2-3種類のメッシュチューブでよいと言われて、けど、どうせならと思い7種類お渡ししたのですが、世の中にはもっと色々なメッシュチューブがあって、例えばFLチューブ系のメッシュチューブ(実は米国の某メッシュチューブ大手メーカーのもの)にしても、色によって素材の硬さや音が微妙に異なるので、もっと色々お渡しすればよかったなぁと思いました。色による音の違いは、顔料による樹脂の仕上がり硬さの違い、さらには顔料そのものの電気的特性によると思われます。例えば、黒いメッシュチューブやケーブルによく使われるカーボンブラックという顔料は、その名の通り炭の粉末を由来とする顔料ですから、それ自体に電磁波吸収効果があるのではないかと思われます。

メッシュチューブがケーブルに及ぼす作用と、音質上の効果については、古くは長岡鉄男先生が電源ケーブルで述べられていましたが、大掛かりな比較試聴は今回の福田屋が初めてでしょう。
ではでは、皆さんも見た目良し、音良しのメッシュチューブ被服にチャレンジしてみてください!

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